2008-01-01から1年間の記事一覧

ソフトウェアエンジニアが自分の成果を表現する必要性について

2008年も終わりに近づいている。2008年の年初にこのような金融危機からくる景気の急速な減速が起こるとは予想もしていなかった。この事態に一時的に職を失った人もいると思うので軽々なことは言えないが、毎日流れる不況のニュースを聞いていて技術者にとっ…

進学塾のソリューションを考える

みなさんは、日本の小学生向けの進学塾のアプローチの仕方をご存じだろうか。簡単に言えば、小学5年生のうちに6年生のカリキュラムをすべて履修してしまい、6年生になったら志望校に合わせた受験対策のための勉強をするという方法だ。それは小学生本人にとっ…

ツールの導入とは自分自身が変化するということ

Embedded Technology 2008 が終わった。5月のESECと11月のETは組込み系の首都圏で開催される2大イベントで、これらの展示会に行くことでツール類の情報や、開発方法論の情報などをチェックする。日頃、ソフトウェア開発に関するツールについて、「ツール至上…

人生は実験

『広い心で聞く』の続きで、米国シリコンバレーを中心に経営コンサルタントとして活躍するKimberly Wiefing 氏のインタビュー記事の最終回である。 Life is an Experiment Wiefling: Some people tell me, “Kimberly, this kind of listening, this kind tak…

広い心で聞く

『もっとも重要なリーダーシップ・スキル』の続きで、米国シリコンバレーを中心に経営コンサルタントとして活躍するKimberly Wiefing 氏のインタビュー記事の4/5回である。 Listening Generously Interviewer: So, can you tell us about the actual skills …

最も重要なリーダーシップ・スキル

『さまざまなリーダーのタイプ』の続きで、米国シリコンバレーを中心に経営コンサルタントとして活躍するKimberly Wiefing 氏のインタビュー記事の3/5回である。 The Last Leadership Skill Interviewer: You say there are two reasons that teams fail to …

さまざまなリーダーのタイプ

『リーダーになるための扉を開く』の続きで、今回が2/5回である。ちなみに、このインタビューに答えているキンバリー・ウィーフリング氏は、女性でアメリカ、ペンシルバニア州生まれ、ゼロックス・バーク社の子会社であるアウトサイド社の元プログラムマネジ…

リーダーになるための扉を開く

ある雑誌に、米国シリコンバレーを中心に経営コンサルタントとして活躍するグローバル・マネジメント・プログラム(Global Management Programs=GMP) の講師である、Kimberly Wiefing 氏のインタビュー記事が載っていた。Kimberly Wiefing 氏のリーダーシップ…

USとJapanの文化の違いと商品品質との関係

先日、日科技連主催の第15回 品質機能展開シンポジウムに参加してきた。品質機能展開(Quality Function Deployment)は日本初の顧客の声を製品やサービスの開発につなげるための手法で、 新製品開発の現場など、多くの「ものづくり」の現場で国内・海外問わ…

アメリカンなショッピングセンターCOSTCO

半年くらい前だろうか。車で30分くらいのところにCOSTCOという名のショッピングセンターができた。COSTCOのことは、数年間アメリカに住んでいた人にその噂は聞いていた。COSTCOの特長は次のようなものだ。 1. 会員制で顔写真入りの会員カードがないと入れな…

組込みソフトってなに?(高校生の質問から)その3

また、匿名の高校生さんからお題をもらったので答えてきます。匿名 匿名 さんは書きました... 面白くて、わかりやすかったです。あと、いいホームページももらいました。ありがとうございます。確かに、自分が作った組込みソフトが組込み機器に搭載され、お…

組込みソフトってなに?(高校生の質問から)つづき

匿名の高校生さんから追加情報をもらった。 3 コメント:匿名 さんのコメント... すみません、初めてのコメントです。実は私、高校生なんですが、組込みソフトに興味を持っています。今、私たちの生活の中で(身近なところ)よく使われている組込みソフトってな…

組込みソフトってなに?(高校生の質問から)

※図はもとの記事をご覧ください。『組込みソフト開発におけるプロセス改善』の記事に匿名さんから次のようなコメントをもらった。 すみません、初めてのコメントです。実は私、高校生なんですが、 組込みソフトに興味を持っています。今、私たちの生活の中で…

ソフトウェア工場 vs アジャイル どっちが組込みに向いている?

先日、「Rational Team Concert にみるソフトウェア開発におけるチームコラボレーション支援について」というタイトルの講演(講師 日本アイ・ビー・エム株式会社ソフトウェア事業 Rational テクニカルセールス&サービス 藤井 智弘氏)を聴いた。簡単に言う…

安全ソフトウェアの設計(その4)

組込みZine に 安全ソフトウェアの設計〜第4回 安全ソフトウェアの実現と維持に向けた取り組み〜 を書きましたのでご参照ください。−ソフトウェア安全確保のための重要な要素− □ Design & Verification □□□ Methodologies & Techniques □□□□□ Rules/Regulat…

国際標準との向き合い方

ソフトウェアの世界でも国際標準への対応が求められる機会が今後増えてくると考えられる。ISO 9001などが最もポピュラーだが、各業務ドメインにおいてもソフトウェアを意識した個別の規格がでてきた。日本のエンジニア特にソフトウェアエンジニアは国際基準…

サムライエンジニア

三冊屋というのが話題だそうだ。一冊ではなく関連のある三冊を束ねて本屋は売って、我々はそれを買って読む。いろいろなジャンルがある中で、一番人気が次の三冊だという。この三冊の共通する特徴は、「日本を紹介するために書かれた初版が外国語の本」であ…

なぜ、この仕事を続けている? の投票結果

1. 好きで選んだ仕事だから 10 45% 2. この道で一流になりたいから 6 27% 3. お客さんに喜んでもらえるとうれしいから 5 22% 4. 生計を立てるため 4 18% 5. いまさら変えるのは面倒 3 13% 6. サラリーがそこそこいいから 3 13% 7. キャリアアップしたいから …

ブログを訪れたきっかけとなった「キーワード」

学校も夏休みに入ったので本ブログも夏休みモード(楽して役に立つ情報の提供)に入ります。今回は、本「組込みソフトウェア工房」に検索エンジンを使って訪れた人が使ったキーワードのランキング(過去一ヶ月間)をアップします。傾向としては車系のキーワ…

ルールを決める権利を放棄する日本人

子供の頃、民主主義とは多数決で物事を決めることだと思っていた。ホームルームの時間に何か決めごとがあると、まず、議長がみんなから意見を聞き意見がが出尽くしたところで多数決を取る。昔を振り返ると、学校のホームルームでは議論が発熱することはあま…

エレキの分かる組込みソフトエンジニアの育て方

今回は、まっさらな新人が入ってきて組込みソフトエンジニアとして育てたいとき、どんな学習方法を取り入れるとよいかという提案をしてみたい。ちなみに、ここで紹介する方法はたぶんデジタル系の電気系技術者の教育にも使えると思う。【前提条件】・複数人…

安全ソフトウェアの設計

組込みZine に 安全ソフトウェアの設計〜第三回 安全アーキテクチャの可視化〜 を書きましたのでご参照ください。【安全ソフトウェアの設計の記事の裏話】この記事の中で紹介しているエレベータの安全ソフトウェアの話は、 『第6回クリティカルソフトウェア…

カイゼンの範囲

日経ものづくりのセミナーで『トヨタ流モノづくりの人づくりの心 伝承塾〜中堅社員コース〜』というのが載っていた。(申込み受付は終了したとのこと)講師はトヨタ自動車TQM推進部課長の方で、社員のやる気向上を基本に人財育成、国内企業の繁栄の為の社会…

組込みソフトウェア開発における安全文化

5月27日のIPAX2008で「組込みソフトウェア開発における安全文化」というテーマのパネルディスカッションを聞いてきた。パネルディスカッション 「組込みソフトウェア開発における安全文化」 コーディネータ: 浅見 直樹 (日経BP社 執行役員 日経エレクトロ…

高品質を生み出す日本の原動力

安全・安心は商品における大きな価値である。いつもは見えないでいるだけ。このような品質のことは当たり前品質と呼ばれ、自分は表面的に見える商品の顕在的価値と対比するために潜在的価値と呼んでいる。そして、当たり前品質や潜在的価値は、商品に関する…

『はじめての課長の教科書』を読む

『はじめての課長の教科書』という本を読んでいる。 2008年4月5日に第6刷までいっている。今日現在でも Amazon で総合20位だ。著者の酒井穣さんのプロフィールは次のようなものだ。 酒井穣(さかい・じょう) 1972 年、東京生まれ。慶應義塾大学理工学部卒、オ…

組織にもの言える技術者になろう2

Tech-On! にリコー 社長 近藤 史朗 氏のコラム『旧来の手法では最先端の製品は開発できない』が載っていた。【『旧来の手法では最先端の製品は開発できない』より引用】 ・・・設計者というのは変な話ですが「体を使う」と,ものすごく仕事をした気になるん…

組織に物言えるエンジニアになろう

4月16日に『ビクター、国内家庭用薄型テレビから撤退へ』というニュースが流れた。せっかく『パフォーマンスを商品の価値に置き換えられない日本の企業』の記事で、起動時間が3秒と早くなったビクターの液晶テレビにエールを送ったのに、撤退してしまうとは…

安全ソフトウェアの設計

安全ソフトウェアの設計に関して、組込みZine に記事を書いています。第2回 エレベータの安全ソフトウェア設計 の記事が公開されましたので、今週はそちらをご覧ください。※記事を最後まで読むには、無料の会員登録が必要です。【安全ソフトウェアの設計】第…

組込みソフトウェアの品質について再考する

組込みソフトウェア工房(Embedded Software Manufactory)への記事投稿がちょうど今回で100回になった。我ながらよく続いていると思う。なんとか、細々とでも続けていきたいのでこれからも懲りずにお付き合いいただきたい。さて、今回は、ソフトウェアの品質…